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土と葡萄とワイン

2012.02.29 (Wed)

今年は長く感じていた冬でしたが、なんとか春らしくなって来ました

私の住むトスカーナ州でも、ワイン用葡萄の剪定が行われています

今回、前からずっと行きたかったアレッツォ郊外の本物のワインを造っている
ワイナリーへ行ってきました

こちらの剪定の様子は、昨日
剪定をして44年という熟練の職人さんが、ものすごい速さで間違うことなく
枝を鋏んでいきます

この剪定が、一年のできを左右するという、いわゆる一番大事な基礎仕事

このワイナリーでは、ひとつの苗木から、葡萄の実は、1房、もしくは2房しかつけないという
大変上質なワインを造っています

剪定の時点で、残す枝芽は、たった4つ。
ひとつの芽から出てくる葡萄の房を1~2と仮定すると
ひとつの木からは、多くて8房つきます、

実が熟す前には、vendemia verde(緑狩り?)が行われ
有力な1~2房以外は全て落としてしまいます

残されたこの1~2房に、強烈な太陽と、土からの栄養がど~~んと注がれ
味が凝縮された最上の葡萄となるわけです

このワイナリーでは、一本の木から取れる1~2房の葡萄も全て検査
悪いものは、排除して行きますので、まーびっくりするぐらいの少しの厳選葡萄で
ワインを造っているということになる、ちいさなちいさなワイナリーなんです


枝は、とても短くカットされます
土には、一切化学肥料を与えません、植えられているのはマメ科の植物
根瘤菌の活躍が、土に栄養を与えてくれます
20120229007.jpg   20120229004.jpg

上記の剪定されていた苗木は、メルローの木(樹齢10年)
こちら↓は、これから剪定されるサンジョベーゼ、樹齢はなんと60年です

20120229009.jpg

サンジョベーゼはどのぐらいまで実をつけるか?

化学肥料を使っているあるワイナリーで昔聴いた話、実をつける限界は40年
もう30年過ぎたら、植え替えを考えると。

今回訪問したこのワイナリーのエノロゴの話では、
サンジョベーゼは、100年すると実をつけなくなると話していました
昔、苗木をお店で買わなかった時代には、剪定時期、優良な枝を苗木になるよう育て、
その土地に植えていたそう
その歴史は、3000年前から、
100年サイクルで繰り返されていたというから驚きです


在来種、土地の葡萄の子孫が、3000年前から繋がっていると思うと
この小さな丘に小さく広がる樹齢60年のサンジョベーゼがすごいものに思えてきました
一切化学肥料を与えず、土の持つ力が葡萄を長い間育てている、すごい話です。


こちらのワイナリーの中の様子
小さな小さな空間に樽がありました
年間、3000本とかしか生産されないワイナリー
量は少なく、情熱は高く
その気持ちが詰まったワイナリーです
20120229003.jpg

ここのワイナリーで造られる2種銘柄の5種類のワイン
左3本は、サンジョベーゼ100%、2004年、2005年、2009年
右2本はメルロー100% 2007年、2008年
銘柄は同じでも、年によって、独特な特徴が明らかにでている
これほどのワインは、そうは、ないです
20120229013.jpg

ソムリエ・ルカが、ワインの説明を交え、試飲を同伴しました
20120229011.jpg

ここのワイナリーは小さいながらも、しっかりエノロゴが付いています
ワイン造りは、昔は伯爵などお金持ちが道楽でやっていたもの、

ワイン醸造業は、今の時代、資産がなければ、
日の目を見るまでの投資は、ものすごいもの

このワイナリーは、革製品加工会社経営という本業を持っています
他に得る収入がある、だからいいものづくりに専念できる、これは今の時代
本当に大事なことだと思います

ワインは、ワイナリーの中で造るのではない
ワインは土が造るんだといっていた、エノロゴの意味


土が丈夫で、葡萄が丈夫だと、ワインは、一切の化学的なものを
入れなくて、おいしいものができるといいます

ワイナリーの中での仕事はあくまでも、アルコールに変わる変化を助けたり
色づけを、いいものにするために努力したり、
まろやかになるように手間をかけたりとか。。

土が造るワインは、その年の味、
温度、気候、太陽の出具合、前の年の様子、自然が条件を揃えて、出来上がる味

このワイナリーのワインは、感動の味でした
特に2005年のサンジョベーゼは、すばらしかったです

2005年は、残わずか、ご希望の方いらっしゃいましたら、お知らせください
11:55  |  ワイン  |  Trackback(0)  |  Comment(0)

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